伝統によれば,プログラミング言語は,コンソールに "Hello, world!" と表示するプログラムをコンパイルし,実行することで導入されるべきです.この単純なプログラムは,言語ツールが正しくインストールされ,プログラマがコンパイルされたコードを実行できることを保証します.

しかし,1970年代以降,プログラミングは変わりました.今日,コンパイラは一般的にテキストエディタに統合されており,プログラミング環境はプログラムを書く際にフィードバックを提供してくれます.Lean も例外ではありません:Lean は言語サーバープロトコルの拡張版を実装していて,テキストエディタと通信し,ユーザが入力する際にフィードバックを提供することができます.

Python,Haskell,JavaScript などさまざまな言語が,式やステートメントを入力できる REPL(read-eval-print-loop)を提供しています.REPL は対話的なトップレベル,ブラウザ・コンソールとしても知られています.そしてプログラミング言語はユーザの入力結果を計算し,表示します.一方 Lean は,これらの機能をエディタとのインタラクションに統合し,テキストエディタにプログラムテキスト自体に統合されたフィードバックを表示させるコマンドを提供します.この章では,エディタで Lean を操作する方法を簡単に紹介します.Hello, World!ではバッチモードでコマンドラインから Lean を使用する伝統的な方法を説明します.

この本は,Lean をエディタで開きながら,それぞれの例に沿って入力しながら読むのがベストです.例で遊んで,何が起こるか見てみましょう!