rel
rel
は、一般化された合同性を用いてゴールを分解し、命題を代入することで示すタクティクです。ゴールが関係(relation)について述べているときに使用できます。
典型的には不等式を代入して適用し、不等式を示します。
import Mathlib.Tactic.GCongr -- `rel` を使用するのに必要
variable (a b c d: Nat)
example (h1 : a ≤ b) (h2 : c ≤ d) : a + c ≤ b + d := by
rel [h1, h2]
下記で示すように、ゴールが関係式でないときにはエラーになります。
/-- error: rel failed, goal not a relation -/
#guard_msgs in
example (x : Nat) : Nat := by rel [x]
なお、基本的に rel
よりも gcongr
の方が強いタクティクです。gcongr
は rel
とは異なり、ローカルコンテキストから必要な命題を自動的に読み込むことができます。
example (h1 : a ≤ b) (h2 : c ≤ d) : a + c ≤ b + d := by
-- 引数を与えないと通らない
fail_if_success rel []
-- `gcongr` は必要な仮定をローカルコンテキストから取得する
gcongr